一昔前のキャリアプラン
IT業界はキャリアプランも進化している
最新技術が次々とアップデートされるIT業界。変化しているのは技術だけでなくキャリアプランも同様です。ベテランエンジニアなら、エンジニアのキャリアプランといえばプログラマーから段階的に管理職を目指すことかもしれませんが、近年では多様な選択肢があります。では、一昔前のキャリアプランはどのような考え方だったのでしょうか。
まずはプログラマーから
多くの場合、今も昔もIT系エンジニア人生のスタートはプログラマーからです。主な仕事は設計書に従ってプログラムを組むこと、テスト、システムの運用などです。プログラミング言語についての知識とスキルが浅いエンジニアは、テスト業務をまず任されることも少なくありません。年収平均は350万円から多くて500万円程度と、まだまだエンジニアとしては駆け出しです。
システムエンジニアからプロジェクトリーダーへ
プログラマーの次のキャリアはシステムエンジニアです。システムエンジニアは、クライアントと現場の間に立ち、クライアントが求めているシステム開発の要件を聞き取り、詳細な設計書を作成します。そして、プロジェクトの概要を理解している立場としてプロジェクト全体をマネジメントします。プログラムの設計書をイメージ通りに作成するためには、プログラミングに関する知識が不可欠ですが、それ以上に重要視されるのがコミュニケーション力です。いくら設計士として有能でも、クライアントの要望を正確に把握できるだけのコミュニケーション力がなければ、求められているシステムは作れないのです。
システムエンジニアとして成熟してくると、次はプロジェクトリーダーの道が見えてきます。プロジェクトリーダーは、ひとつの大きなプロジェクトの中にあるいくつかのチームのトップ。プロジェクト全体の流れを把握し、チームがどう動くべきかをコントロールしていく重要なポジションです。平均年収はシステムエンジニアもプロジェクトリーダーも変わらずの500万円〜600万円です。
最終目標はプロジェクトマネージャー
プロジェクトリーダーの次のステップはプロジェクトマネージャーです。プロジェクトマネージャーは、エンジニアが目指すキャリアのゴール。その役割は、プロジェクト全体を統括する総監督のようなもので、年収は1,000万円を超えることもあります。プロジェクトの行方を左右する重要な役割ということで、プロジェクトマネージャーが担う責任の重さは他の役職の比になりません。責任感や強いリーダーシップ、高いコミュニケーション力など、求められる資質もハイレベルになってくるため、なりたい人が手をあげればなれるような役職でもありません。
